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更新日 2012-01-10 | 作成日 2008-03-08

博士論文

アイデンティティとしての「周辺」:エチオピア南部における近代の物語

目次

まえがき-- i
目次-- vi
初出一覧-- xi
言語の表記について-- xii
グロッサリー --xiii
エチオピア行政区分図(1995年)-- xvii
バンナ全域地図 --xviii
エチオピア南部民族分布図 --xix

序論
 1.バンナ --1
 2.エチオピアの「近代」 --3
 3.「周辺性」の認定をめぐって --4
 4.近代の物語 --8
 5.調査について --9
 6.本論文の構成 --10

第1部 社会を律する価値 --13

第1章 権力とジェンダー/セニオリティ
 はじめに --14
  1.1.儀礼的職位と関連する諸観念 --17
   1.1.1.ビタ --17
   1.1.2.コゴ・ビタ-- 20
   1.1.3.パルコ --20
   1.1.4.グドゥル --21
   1.1.5.アルティ --22
   1.1.6.バジェ --23
   1.1.7.小括 --24
 1.2.親族名称 --24
   1.2.1.名称の概略 --25
   1.2.2.小括:親族名称におけるセニオリティ規則 --29
  1.3.年齢階梯制 --30
   1.3.1.東アフリカの年齢制度研究 --30
   1.3.2.バンナにおける年齢階梯制 --30
   1.3.3.年齢制度の歴史的要因 --33
 1.4.アーツァ制とドンザ・イデオロギー --34
   1.4.1.ドンザの定義 --34
   1.4.2.ドンザ・イデオロギーの日常的実践 --35
   1.4.3.人生過程と成人する条件 --39
   1.4.4.清らかな存在としてのドンザ --43
   1.4.5.祖先崇拝とケリ --47
   1.4.6.ダンスとむち打ち --48
 1.5.女性の年齢制度 --52
   1.5.1.人生過程 --52
   1.5.2.髪型と衣服 --54
 1.6.まとめ --57

第2章 洗い落とされるミンギ
 はじめに --59
 2.1.ミンギ概説 --59
 2.2.ミンギへの対処:抹殺、追放、清祓 --60
 2.3.事例 --63
 2.4.ミンギなビタ、ベザビ --68
 2.5.考察とまとめ --69

第3章 性・婚姻・嫡出性
 はじめに --71
 3.1.性と婚姻 --72
 3.2.子供の嫡出性 --74
 3.3.バスキ --75
   3.3.1.寡婦の選択 --75
   3.3.2.バスキ世帯 --77
 3.4.嫡出性の保証 --79
   3.4.1.亡霊婚とそれに関連する方法 --79
   3.4.2.父性と嫡出性 --81
 おわりに --83

第2部 周辺的状況 --85

第4章 武装する周辺:銃・国家・民族間関係
 4.1.中心/周辺パラダイムとエスノシステム --86
 4.2.銃 --87
   4.2.1.社会的構成体としての銃 --87
   4.2.2.エチオピア中世から近世にかけての銃と狩猟 --89
   4.2.3.現代バンナにおける銃の用途 --91
   4.3.4.機種の変遷 --93
   4.3.5.流通と入手方法 --95
 4.3.戦いと荒廃の記憶 --96
   4.3.1.アムハラ到来以前の戦い --96
   4.3.2.征服、国家への統合 --97
   4.3.3.イタリア期(1936-41) --102
   4.3.4.ハイレ=セラシエ期(1941-74)--104
   4.3.5.社会主義政権期(1974-91) --107
   4.3.6.ポスト社会主義政権期(1991-現在) --108
 4.4.考察 --110
   4.4.1.敵の認識と攻撃モード --110
   4.4.2.身体と戦闘組織 --111
   4.4.3.銃の記号性 --113
 4.5.結論 --114

第5章 豊かな南、貧しい南:貨幣経済と生存戦略の文化史
 はじめに --116
 5.1.資源の宝庫としての南 --116
   5.1.1.ハンターたち --116
   5.1.2.資源の宝庫としての南〜マジの例から〜 --117
   5.1.3.19世紀以前の南オモ地域の交易 --118
   5.1.4.銃導入以降のバンナの狩猟 --119
 5.2.マーケット・ネットワークの発達 --121
   5.2.1.支払いと伝統的交換モード --121
   5.2.2.マーケット制の導入 --122
   5.2.3.カイ・アファール --123
   5.2.4.町の生業経済 --126
 5.3.乾期の食糧獲得戦略:1993-94年、乾期 --128
   5.3.1.ボリ村の様相 --128
   5.3.2.マーケット活動と価格の推移 --128
   5.3.3.さらなる遠隔地へ --129
 5.4.生業経済の一部としての援助、1999年 --130
   5.4.1.食料援助 --130
   5.4.2.貨幣経済の進行 --132
   5.4.3.マーケット --132
 5.5.考察 --133
   5.5.1.食糧獲得戦略 --133
   5.5.2.牛・貨幣・銃 --135
 5.6.おわりに --141


第3部 暗闇から明るみへ --145

第6章 異文化としての福音
 はじめに --146
 6.1.SIMとKala Hywot Church --147
   6.1.1.1920年代から1980年代まで --147
   6.1.2.1990年代以降 -150
   6.1.3.バンナにおけるSIM --152
 6.2.内なる他者・サバキ --154
   6.2.1.サバキというカテゴリー --155
   6.2.2.改宗と受難 --156
   6.2.3.ボリ村クリスチャン・コミュニティ --160
   6.2.4.精神障害者の受け入れ --171
   6.2.5.コーヒー・食事と祈り --171
   6.2.6.伝道師 --173
   6.2.7.SIM/KHCネットワーク --175
 6.3.信仰と活動 --177
   6.3.1.教会(bete kristian) --177
   6.3.2.賛美歌と少年少女聖歌隊 --179
   6.3.3.聖書教育 --179
 6.4.神と悪魔 --180
 6.5.バンナ文化の相対化 --184
   6.5.1.バンナであること/キリスト教徒であること --184
   6.5.2.ジェンダーとセニオリティ --186
   6.5.3.酒とタバコ --189
   6.5.4.服装と髪型 --191
   6.5.5.方形の家屋 --192
   6.5.6.文字 --194
   6.5.7.衛生観念 --195
 6.6.分離とアムハラ化 --196

第7章 教育をめぐる政治と文化
 7.1.問題設定 --202
 7.2.南オモにおける学校教育の歴史と現状 --206
   7.2.1.エチオピア教育史概観 --206
   7.2.2.政府のことば・国民のことば --207
   7.2.3.識字キャンペーン --208
   7.2.4.南部における学校教育の展開 --210
   7.2.5.カイ・アファールの寄宿舎生活 --212
 7.3.就学をめぐる紛争 --214
   7.3.1.ディレ事件の概要 --214
   7.3.2.政治=文化的分析 --216
     7.3.2.1.政府と警察の立場 --217
     7.3.2.2.ドンザの立場 --220
     7.3.2.3.キリスト教徒たちの立場 --221
 7.4.亡命としての就学 --222
   7.4.1.アジールとしての学校と寄宿舎 --223
   7.4.2.ジェンダー問題として --225
   7.4.3.アムハラ化 --227
   7.4.4.揺れ動くアイデンティティ --229
   7.4.5.生活規範の変更 --233
 7.5.文化という問題領域 --234

第4部 「周辺」と「近代」  --237

第8章 中心/周辺論の再検討:エスノシステム論との関係において
 はじめに --238
 8.1.エスノシステム論 238
   8.1.1.「エスノシステム論」とは何か --238
   8.1.2.民族間戦争研究 --242
   8.1.3.移住史研究 --245
   8.1.4.生態アプローチと政治アプローチ --246
   8.1.5.国家の中のエスノシステム --248
 8.2.中心/周辺パラダイムの再検討 --249
   8.2.1.Southern Marches of Imperial Ethiopia --249
     8.2.1.1.マーレの場合 --250
     8.2.1.2.ダサネチの場合 --251
     8.2.1.3.行政都市マジ周辺における搾取と支配 --251
     8.2.1.4.中心/周辺論における周辺のあり方 --252
   8.2.2.中心文化/周辺文化 --253
   8.2.3.人種をめぐって --255
 8.3.中心/周辺パラダイムとエスノシステム論の接合の可能性 --256

第9章 バンナの「近代」
 はじめに:エチオピアの「近代」 --260
 9.1.アムハラ化・近代化・国民化 --260
   9.1.1.同化プロセスとしてのアムハラ化 --261
   9.1.2.バンナにおける文化闘争 --263
   9.1.3.国民意識 --265
   9.1.4.「国民食」と国家の想像力 --268
 9.2.ミクロ・レベルの「近代」 --270
   9.2.1.身体と規律・訓練 --270
   9.2.2.食料援助における支配の様式 --271
 9.3.文化の模倣と拒絶 --274
   9.3.1.バンナの「ガル化」と政治 --274
     9.3.1.1.マコネン・ドーレ --274
     9.3.1.2.バンキ・シャーリ --276
     9.3.1.3.ダンニャ・ベラチョウ --280
   9.3.2.政治的自己周辺化 --281
   9.3.3.「道」の選択 --283
 おわりに --285

終章 --287
参考文献 --290

Appendix1 バンナのクランと半族 --306
Appendix2 バルジョ呼び(barjo ela)のテクスト --307
Appendix3 カラシニコフ銃の同定に用いたイラスト --310
Appendix4 1999年8月15日の日曜学校 --311
謝辞 --333